【ブログ】土地や建物を売った場合の譲渡所得の税金計算のしくみ④
◇長期譲渡所得の税金の計算
長期譲渡所得(所有期間5年超)にかかる税金は、課税長期譲渡所得金額に、
一律20%(所得税15%・住民税5%)の税率を乗じて計算されます。
なお、平成25年より復興特別所得税として、所得税額の2.1%が別途かります。
課税長期譲渡所得金額✕20%(所得税15%・住民税5%)=所得税額および住民税額
◇短期譲渡所得の税金の計算
短期譲渡所得(所有期間5年以下)にかかる税金は、課税短期譲渡所得金額に39%(所得税30%・住民税9%)の税率を乗じて計算されます。
なお、平成25年より復興特別所得税として、所得税額の2.1%が別途かかります。
課税短期譲渡所得金額✕39%(所得税30%・住民税9%)=所得税額および住民税額
なお、国等に対する土地等の譲渡の場合には税率が20%(所得税15%住民税5%)となります。
この場合も、平成25年より復興特別所得税として、所得税額の2.1%が別途かかります。
◇譲渡損失が生じたケース
ここまではいずれも土地や建物を売って利益(譲渡利益)がでたときのお話しですが、
必ずしも買ったときよりも高く売れるとは限りません。
赤字(これを譲渡損失といいます)がでるケースもあるかと思います。
こんなときは、平成15年までは確定申告をすることにより譲渡損失と給与所得等の他の所得とが通算(これを損益通算といいます)されて税金が戻ってくる場合がありましたが、
平成16年1月1日以後の譲渡から、その他の所得との通算及び青色申告者に認められていた3年間の繰越控除(居住用財産の譲渡を除く)が適用されなくなりました。
ただし、一定の要件を満たす居住用財産の譲渡損失については他の所得との通算及び3年間の繰越控除の適用を受けることができる場合があります。
◇譲渡所得の申告手続き
譲渡所得がある場合には、翌年の3月15日までに所轄の税務署に申告し、税金を納めることになります。
この場合の申告書は所得税の確定申告書B(第一表・第二表)及び第三表(分離課税用)というものを用います。
そのほか、税務署へは譲渡所得を計算するための「譲渡所得の計算明細書」、
特例の適用を受けるときには特例ごとに定められた書類等を提出することになっています。
また、住民税については、税務署に申告した場合は、
その申告書の内容が市区町村へ回りますので、手続きは不要です。
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